まいたけ味

まいたけの味がします。作品レベル以下のアウトプット墓場

PLAN75

監督:早川千絵

現代版(未来版?)姥捨山という触れ込みのSF。

設定に大きな無理はなく、安楽死は任意でありながらも「良きこと」として皆が扱い,ふんわりと笑顔で勧めてくるあたりがリアリティーを醸成している。

 

個人的には安楽死推進派で、自分の病気が進みあとは苦しむだけとなったら殺して欲しい。年間自殺者が2万人を超える我が国において何を今さらと思っている。が、意識不明者の管を外すのさえ何十年も議論が進まないあたりからしても現実的には達成されないだろう。

とまあメッセージ性がかなり強いので映画としてどうこうはなかなか語りづらいが、ラストの淡々としながらも押し寄せる緊張感とプレッシャーは一見の価値あり。

派手な演出やBGMでの盛り上がりもなく、事務的に"処理"されていく恐怖感と、怖くないですよ的な慣れたスタッフ対応、ルーズなセキュリティの異様な違和感。(若者が助けに行くのは蛇足だと思うが)


不老のサイエンスの進歩の方が前向きになれるし近来のAIの飛躍的進歩を考えると90歳くらいまで健康寿命が伸びそうな気はする。定年75は遠くない。
PLAN90が現実的なところでしょうね。